2024年10月度~中部電力・沖縄電力2社の電力量料金推移~燃料費調整は下げも再エネ賦課金により前年比では上昇

毎月恒例の電力量料金の定点観測です。
今月は2024年10月分です。10月も、再度政府から電気・ガスの負担軽減策として補助が出ることで、負担は抑えられる感じです。

さて、度々ご案内していますが、「電力量料金」とは?
基本料金設定がある場合、基本料金は固定ですが、電力量料金は使った量(消費電力量)の単価となります。
使用量料金+再生可能エネルギー発電賦課金(再エネ賦課金)+燃料費調整額=電力量料金
このうち、使用量料金は簡単には変更されません、ここ10年間でも数回です。
再エネ賦課金は、1年に1回見直しされます。年度単位と考えれば良いと思います。
問題は、燃料費調整額。
これは、毎月月末に各電力会社から2カ月後に適用される調整額が発表されます。
これが、毎月の変動額となります。

この電力量料金は、使用量×電力量料金という計算で料金算出されます。
つまり、使用量も重要になるというのはお分かりいただけると思います。

次に、何故当ブログは
中部電力と沖縄電力の2社だけなのかについて

実は、各電力会社はそれぞれで色々ある発電方法の構成が異なります。
「電源構成」というもので公開されています。
火力でも、LNG・石炭・石油があり、原料が異なります。
この原料の購入価格の変動が燃料費調整となってきますが、各社異なるのはこの電源構成が異なるためです。

で、中部電力を見ているのは、当社がその管内だからです。また、当社は日本国内にお客様がおりますが、上下幅はありますが、推移意としては各電力会社同じようなものとして捉えておりますので、代表として注視しています。

沖縄電力は、他社と少し環境が異なります。
沖縄のお客様も多いことがありますが、電力融通が利かない、石炭での発電が多いことで他社と異なる推移を示すことが多いことから、注視しています。

以上の理由により、当社では毎月定点観測として、この2社を推移を見てきています。

しかし今年の夏の天候は異常という表現はもう違うかなと思っていますが、連日最高気温が35℃以上が当たり前という状態が続きました。
ここ数日は、台風10号の影響が続いており気温は低下、こんなに長く居続ける台風も珍しいです。
本日の屋外での作業予定も早々に延期とさせていただきました。

農作物もやはり日射や雨は必要ですが、やはり限度があります。
寒暖差もある程度は必要だと思います。
間もなく迎える収穫期、どうなるでしょうか?


では、2社の電力量料金推移を見ていきます。
以前からある規制料金でその推移をみています。

中部電力 2024年10月度 電力量(従量)料金推移

このデータは、規制料金の定点観測となります。

これも何度となくお伝えしていますが、2年前の2022年があまりにも高いため、低く見えますが、
2010年以降を見ると高くなっているのが分かります。

昨年来、色々な物の物価上昇が続き、
ここ数年上昇傾向を示しているような感じがするのですが、
実際には違うということが分かります。

物価は、電気・ガス料金よりほかの要因が大きいのでは?という気がします。
例えば、大企業の給与上昇
まぁ、これは完全に本題から外れますのでここまで

前年比では、低圧約109.7%、高圧約112.3%
前年比では上がっているのですが、
実は燃料費調整額では下がっています。

何が上げ要因か?
それは、再エネ賦課金です。
これが前年度より大幅に上昇している分によります。

この先、太陽光パネルの促進が一層進むことで
よりこの再エネ賦課金は上昇すると思われます。
インボイス制度の影響も出てくると思っています。

沖縄電力 2024年10月度 電気量(従量)料金推移

前月比で高圧約94.6%となっています。
(9月までは夏季料金適用でしたので、この下げは当然)

前年比では、低圧108.7%、高圧115.7%です。
沖縄電力も、燃料費調整額<再エネ賦課金上昇のため、前年比では上がっています。


中部電力と比較した業務用電力で見ると、約114.7%となっています。
前月に比べ、その差が少し減りました。

業務用空調機の省エネ機器 冷媒リアクターパイプ「TOP-Eco」

当社では、様々な暑さ対策、エアコンの節電・省エネ提案をさせていただいております。
今年のような猛暑では、ちょっとした対策でもかなりその効果は大きいと感じました。
曇っている時に木陰に入っても、差は感じにくいですが、猛暑の時はその差は大きいですよね。
感覚的には、そういうことです。

既設機器の省エネ・節電策と言えば、設定温度の変更・徹底や運用時間の見直し等が行われます。

よくあるのは、高効率機器への更新がありますが、そう度々できる対策ではありません。また、点で見ると削減できたように見えますが、費用対効果でみるとどうでしょうか。意外に投資回収効果は?
買い替えという手段だけで、果たしてカーボンニュートラルとしてどうかという疑問もあります。

当社では、例えば、業務用空調機を多年に亘り利用されている場合、TOP-Ecoをご案内しています。
TOP-Ecoは、既設機器に対して設置のご提案を行っています。
現在の使用状況などをお聞きし、削減効果のシミュレーションを行います。
機器というのは、定期メンテナンスが重要ですが、それでも経年劣化は起きてしまいます。
その対策は、買い替えでしょうか?

また、TOP-Ecoとシナジー効果を発揮するものとして、
室外機及び室外機周辺の温度を抑制するというものがあります。
室外機の設置場所が、屋根上や西面にある場合、直射日光が長時間当たります。エアコンは熱交換を行うものですが、室外にある室外機が暑いとどうなるでしょうか。
昨年7月、とある工場で温度測定をしましたが、気象庁の観測で最高気温31.1℃の日で、室外機周辺温度は45.5℃でした。
因みに、エアコンの仕様書に記載されている冷房定格消費電力は、外気温度35℃の場合ですので、それより高負荷ということが分かります。
メーカーによって異なりますが、D社の場合、50℃まではOKのようですが、それ以上は動作保証が難しい状態と思われます。
多分、真夏は超えているのではないでしょうか。冷風が出ないのか、高負荷で長時間運転が続いているのかは分かりませんが、エアコンにとっても良い状態とは言えませんね。
是非、一度ご相談下さい。

業務用エアコン、冷凍機の省エネのことなら
当社株式会社i-Mage.まで、お気軽にお問い合わせください


i-Mage.ブログ【Vol.0487】でした。

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