日照時間の長い浜松、新築・リフォームで窓ガラス対策は大切|夏暑く冬寒いのは何故?日射・輻射(放射)・伝導・対流熱とは?紫外線はいつ強い?

夏暑く 冬寒い

当たり前と言えば当たり前ですが、何故でしょうか?
小学校の頃に習ったかもしれませんが、太陽と関係がありそうですね。
 
 

春分・秋分

「春分」や「秋分」と言う日がありますが、これは太陽が真東から昇り真西に沈むため、昼と夜の長さがほぼ同じ長さになる日です。

夏至

「夏至」は、一年で最も日の出から日の入りまでが長く、昼間の時間が長い日です。
昼間の時間が夜間の時間より長くなります。春分の日から夏至に向けて徐々に日が長くなり、夏至を過ぎて秋分の日まで徐々に日が短くなってきます。
もう一つ大事なことですが、太陽高度が最も高くなる日でもあります。
太陽光の強さは基本的にこの太陽高度によって決まるため、太陽光が最も強い日とも言えます。

冬至

「冬至」は、夏至と逆で、一年で最も昼間の時間が短い日になります。
昼間の時間が夜間の時間より短くなります。

日照時間

「日照時間」とは、太陽が照っている時間を言いますが、昼間の時間が長い方が日照時間は長くなりますね。つまり、夏至に近い夏場は日照時間が長く、冬至に近い冬場は日照時間が短くなります。
浜松市は、日照時間の長い日としても有名です。

太陽光の強さや日照時間は、暑さ寒さ以外に紫外線についても関係してきそうですね。
紫外線に関しては、後ほど。

さて、ここまで見てくると、夏至の時期が暑く、冬至の時期が寒いということに思えてきます。
でも、夏至は6月下旬で殆どの地域は梅雨時期、冬至は12月下旬でまだ寒さが本番でもないという感じです???

ここから、熱の話です。

日射・輻射

「日射」とは、太陽から地表にやってくる放射(輻射)を言います。
太陽光と考えると分かりやすいですね。

太陽光の強さ

この日射が地表にぶつかることで地面を暖めます。そして、地面から放射されるエネルギーによって、大気を暖めるという流れなんですね。この大気の温度が気温ということになりますね。
日射の強さと日照時間の長さによってこのエネルギーが変化してくることが分かります。

仮に、日射が大気を直接暖めたり、すべて地面を反射した場合であれば、夏至の時期が一年で一番暑くなると考えられます。
が、実は地面が熱を蓄え、それを放射しています。この蓄えた熱を放射するまでの期間のずれが生じ、夏至が過ぎ梅雨が明けた時期が暑くなってきます。
地面は、熱しにくく冷めにくいと言えます。水と比べても分かると思います。


太陽紫外線 (紫外線、紫外光、紫外放射、UV)

太陽光には、目に見える可視光と、目に見えない紫外光と赤外光があります。
電磁波の波長の短い方から紫外光~可視光~赤外光となっています。

紫外光(UV):目に見えない光
可視光:目に見える光
赤外光:目に見えないが熱として感じる光。虹で見ることができるあの7色(紫・藍・青・緑・黄・橙・赤)

紫外光(UV)は、波長により短い方からUV-C、UV-B、UV-Aがありますが、
うち地上に届くのはUV-BとUV-A(UV-Cは殺菌灯等から出ている。)

UAーB:オゾン層が破壊されると増加。窓ガラスは透過しない。
UA-A:太陽光があればいつでもある。窓ガラスは透過する。

地球に届く太陽光の凡その内訳は、
紫外光UV-B  0.2%
紫外光UV-A  5.8%
可視光     52.0%
赤外光     42.0%

紫外線量は、暑さ寒さ同様、日射によって影響を受けるのが分かります。
太陽光の強い夏至を中心とした5月~8月の正午前後が強くなると考えられます。
特に、UA-Bは、この時期に多くなります。

気候が良くなり自動車を運転していると窓を開けて運転したくなりますが、あまり身体に当てたくないUA-Bを浴びることになってしまいます。

手持ちの紫外線高度計で窓を開けているとき、窓を閉めているときでどれくらい違うのか計測してみました。
【2023年3月上旬正午頃浜松市南区に於いて国産大衆車の自動車運転席側で計測】
(絶対値ではなく、相対比較としてご覧ください。)

まずは、窓を開けて計測 自動車窓開け 紫外線強度

数値は、2,330μW/cm2

次は、窓を閉めて
自動車窓閉め紫外線強度だいぶ低くなりました。
数値は、110μW/cm2

このケースでは、窓を開けていると、閉めている時に比べ、20倍以上の紫外線を浴びていることになります
(気象条件や時間帯、方角などによって異なります。)

紫外線は、放射(輻射)熱と異なり、太陽光から直接(直達)・反射・散乱で影響を受けます。例えば、日傘をさして直接当たらなくても反射・散乱で影響を受けることになります。

紫外線強度は、緯度(南北)によっても大きく異なります。
赤道に近いほど強度が強いため、北海道札幌市、静岡県浜松市、沖縄県那覇市で比べると、札幌市<浜松市<那覇市となり、南側に位置する地域ほど紫外線が強いため対策がより必要になります。

健康のために、太陽紫外線を浴びることは必要ですが、
浴びすぎのリスクとしては、
・日焼け
・皮膚がん
・白内障
・しみ
・しわ
などが考えられます。
適量が分かりにくいのが難点ですね。

また、健康だけでなく太陽紫外線を浴びることで、
塗料や看板、レシートや紙の褪色・変色
プラスチック製品などの劣化
という影響があります。

倉庫で直射日光がよく当たるところに保管していたら、保管品が劣化していた。
段ボールに入れてマジックペンで書いてあった文字が消えていた。
ビニール袋に入れてあり、開けようとしたらビニールがバリバリに砕けた。
レシートの文字が見えなくなった。(熱の影響もあると思います。)
こんなことありませんか?

畳の色落ち

新しい畳を入れ、1年間経過したものです。
カバー有無により紫外線に当たったところと当たっていないところの違いが分かります。
(この褪色は、湿気の影響もあるかもしれません。)

エアコンの配管で化粧カバーをしていないもので、テープなどが劣化し配管が剥き出しになっているものをよく見かけます。配管には断熱材を巻きテープで留めていますが、そのような状況では、エアコンの熱交換効率も低下することが考えられます。

太陽紫外線参考文献「太陽紫外線と上手につきあう方法」丸善出版


夏場、直射日光が当たると暑く感じるのは、太陽からの放射(輻射)熱です。強い日射の影響ですね。日陰に入ると直射日光が当たらない分涼しく感じます。

日射遮蔽

文字通り、日射を遮蔽(しゃへい)することです。
遮蔽とは遮断するということです。

日射には、「直達日射」「天空日射」「反射」があります。
直達日射は、晴れた日に直接降り注ぐ太陽光。天空日射は、曇りの日に日射が雲に拡散されて空全体から飛んでくる。反射は、隣家の屋根や壁、地面やデッキなどから反射して飛び込んでくる日射。

庇などは、ある程度の直達日射は防ぐことは可能ですが、すべてを遮蔽することができません。熱せられた庇から輻射熱が飛ぶということもあります。

遮熱

「遮熱」は、日射を反射させたり、吸収した日射を室内に入るのを防ぐことです。

断熱

「断熱」は、内部に伝わる熱の量を小さくすることです。

伝導

「伝導」は、物質の中を熱が伝わることです。物質と言っても、コンクリートのような個体だけでなく、空気のような気体、水のような液体もあります。熱が伝わりにくいものを利用して断熱を行います。

「遮熱」は、日射(放射)を防ぎ、「断熱」は、伝わる熱(伝導)を小さくする。

対流

「対流」は、空気は暖まると軽くなって上昇、冷えると下降します。エアコンは対流させ温度調整を行っています。


開口部からの熱の出入り

経済産業省資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、住宅の熱の出入りが多いところとして、開口部(窓やドア)としています。

開口部からの熱の出入り

冬の暖房時、開口部から熱が流失する割合58%
夏の冷房時(昼)、開口部から熱が入る割合73%

これは、換気により窓やドアを開けていたということでなく、閉め切った状態を示します。
コロナ禍では、換気を行いましたが、換気を行った場合は、もっと熱の出入りは多くなります。

熱の過半数が、開口部から移動してしまっているのが分かります。

住宅建築を行うとき、南面の広い窓は理想だと思います。賃貸でも同様南面に窓があり、日当たりが良いとポイントが高いのではないでしょうか。

でも、実際に暮らしてみると、夏暑く、冬寒い、眩しい、紫外線が気になる、エアコンの効きもイマイチで電気代もかかる。
結局カーテンを閉めっぱなしなんてことありませんか?
折角の理想の窓だったのに。

窓がポイント

窓ガラスの日射を防ぐことで、熱の出入りや紫外線を防止することができます。

当社では、明るさを維持して日射を防ぐ窓ガラスコーティングをご提案しています。

何故、窓ガラスコーティングか?
此方をお読みください。→ 窓ガラスコーティング


さらに、

家の中では、冷暖房機器の使用以前に、
日射+生活熱=自然温度 を考える必要があります。

生活熱

「生活熱」とは、照明、冷蔵庫やテレビから出る熱、調理の時の熱、そして意外に大きい住んでいる人達の体温、これら普通に生活しているときに発生するすべての熱です。

飲食店、例えばラーメン屋さんの厨房ではかなりの熱が発生しています。エアコンで冷やすだけでなく、熱の排出も重要になってきますね。場所によりますが、冬は生活熱の活用、夏は如何にこの生活熱を抑制できるかが大きく室内環境を左右するかもしれません。