今更かもしれませんが、今一度確認です。
さて、電力料金は何故毎月変動するのでしょうか?
勿論、使う量が異なるということは大きな要素です。
エアコンを多く使う夏場はとても高くなるというイメージではないでしょうか。
使用時間も長くなり、外気温と室内設定温度との差も大きくなりますので、負荷も大きくなります。
緩やかな運転時間より、電源を入れた直後のような激しい運転が長くなるためどうしても
消費電力量が増加し、結果電気料金も驚きの数値となってしまいます。
使用量も勿論ありますが、使用量が全く同じであっても変動する要素があります。
従量料金単価です。当ブログでは電力量料金としています。
使った量に応じて課金されるものです。
電力量料金が上がることで、
空調利用での電気料金アップだけでなく、
購入するものの原価アップの要因にもなり、更なる値上げにつながってしまいますね。
電力量料金は、契約している単価がまずありますが、これは滅多に変更されません。
契約内容によって異なりますが、少なくとも毎年変わるようなものではありません。
変動要素の1つ目としては、毎月月末に各電力会社から公表される
「燃料費調整額」これによって、電気料金の変動がほぼ毎月あります。
電力会社によって異なるという特徴もあります。
これは発電を何で行っているかによって変わってきます。
中部電力はLNGが主で、沖縄電力は石炭が主という違いがあります。
「電力構成」というもデータで各社公表しています。
2つ目として、最近は、国からの「電気・ガス支援」というものがありました。
一度終わり、また再度実施されていましたが、3月使用分(4月検針・請求分)で終了となりました。
また、夏期の3カ月を対象に実施するようですが、詳細はまだ分かりません。
3つ目として、1年に一度変動するものです。1年間は固定単価です。
この4月使用分からは
「再生可能エネルギー発電促進賦課金」(以下、再エネ賦課金)の変動があります。
これは、経済産業省が定めており、日本国内で共通となっています。
買取に掛かる費用を、国内の使用者が一律負担という考えですが、
1kWh当り、3.49円から3.98円と、0.49円上昇となりました。
向こう一年間この料金が適用となり、加算されます。
最後に4つ目として、
夏季料金設定があります。
7月~9月の3か月間とその他の期間で単価が異なることがあります。
これは、ご契約内容によって異なります。
(当ブログでは、夏季料金設定がある契約で推移を見ています。)
当ブログでは、これらを合わせて電力量料金として、その推移を定点観測として見ています。
同一の契約でどのように変動しているかです。
使用量は各々で異なりますが、この電力量単価は契約を変更しない限り変えることはできません。
毎月月末に電力各社から翌々月検針時(翌月使用分)の燃料費調整単価が発表されます。
前述の通り、ほぼ毎月変動しますので、定点観測でその推移をみています。
まず中部電力から見てみます。
2025年6月度 中部電力電力量料金推移

2024年以降、アップダウンが激しいですが、
電気・ガス支援が一番大きく影響しています。
2022年2月までは燃料費調整もマイナス(安くなる)でしたが、
それ以降円安の影響など色々な要因があり、約1年半くらい大きくプラスに転じています。
それ以降、比較的変動は少なくなっています。
ここ3カ月はプラスになっています。
結果、最近はすごい高いイメージだと思いますが、
2022年夏~23年3月頃にかけてよりは
まだ単価としては抑えられているのが分かります。
前年比では、高圧108.7%、低圧107.8%
低圧はご家庭や店舗などで利用されている契約です。
燃料費調整額と再エネ賦課金の上昇による差です。
前月比では、高圧98.9%、低圧99.1%
ほぼ前月とは大きな変動はありません。
2025年6月度沖縄電力電力量料金推移

他社同様、2024年以降は、支援の有無によって変動が大きくなっていました。
そして、沖縄電力の特徴的なのは、
2023年に料金改定以降
燃料費調整額がー10円程度になっていることです。
実は、他電力会社では、若干プラスになっています。
もっと高くなる予想をしていたということでしょうか。
2022年の状況を受け改定されましたので、それに比べたらまだという感じなのでしょうか?
前年比では、高圧104.3%、低圧109.2%
低圧は、個人宅や店舗、小規模事業所が利用している契約です。
沖縄では契約件数が多いかもと個人的には思っています。データは見ていません。
店舗などでは、エアコン稼働率も高いと思いますので、かなり厳しいですね。
ビルや商業施設などで利用される高圧業務用で、中部電力と比較をしていますが、
かなりその差がなくなってきました。
104.5%となっています。
前月よりその差は若干ではありますが狭まっています。
夏の猛暑対策は今から
契約の見直しはもう実施していると思います。
だとすると、ここはもう対策を取りようがありません。
現状では、今年の夏もまた暑くなることが予想されます。
少しくらい、省エネ・節電を行っても追いつきはしませんが、それでもやらないより良い
電力単価が上がっている分、対策にかかる費用の投資回収期間も縮まりますね。
同じ10%削減でも額にすると大きいということになります。
使用量の変動要素が大きいものは何でしょうか?
夏に対策をとると、引っ越しなどと同様、関係各所の繁忙期となり、対策費用も増加してしまう可能性があります。
まだ、やっていない対策はあるのではないでしょうか?
ご確認下さい。
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i-Mage.ブログ【Vol.0520】でした。